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相続税評価額とは?

相続税
2021/12/9

 

今回は、相続の際に知っておきたい相続税評価額についてお話いたします。
相続税の計算に必要となる相続税評価額、なかでも土地や不動産の計算は複雑です。
相続税評価額を詳しく知っておくことで、相続時のトラブルを避けることだけでなく、節税にも役立ちますので皆様のご参考にしていただけたらと思います。

 

■相続とは富の再分配
人が亡くなり、その人が持っていた財産を家族が引き継ぐことを「相続」といいます。
そしてそれらの財産が一定額を超えると、相続税が発生する仕組みになっています。
ここでは、なぜ相続する財産に税金が発生するのかをお伝えします。資産の総額が一定額を超えている場合、多額の富を所有していると判断され相続税がかかります。
「なぜ個人の遺産なのに、税金をかけられるの?」と疑問に思うと思います。相続税は、国民の資産の格差を無くすために国が税金として徴収して社会的に広く還元しようという考えです。そのため「富の再分配」とも呼ばれています。

 

■相続税の計算方法
故人の財産によって相続税の額は異なり、遺産が一定額を超えた場合のみ相続税がかかるため、相続税が発生しないケースもあります。この一定額を「基礎控除」と呼び、相続税を計算する際の基準額となります。
基礎控除の金額を超えており、相続税が発生する場合は相続税を計算してみましょう。まず、重要となるのが、課税の対象となる遺産の「課税価格」です。
この課税価格は、相続だけでなく遺贈や相続時精算課税の適応を受ける贈与により財産を取得した人ごとに計算をします。

 

◇(本来の相続財産)+(みなし相続財産)-(非課税財産)-(債務・葬式費用)+(相続時精算課税制度による贈与)+(相続開始前3年の贈与)=(課税価格)

 

財産を取得した全員分の課税価格を合計し、そこから基礎控除を引いた額が「課税遺産総額」となります。課税遺産総額のうち法定相続人が法定相続分通りに遺産を受け取ったと考え、相続税を計算します。
法定相続分の金額により相続税の割合が定められており、法定相続分の10%~55%です。
自分の相続税がいくらになるかを計算してみましょう。参考までに国税庁のホームページに計算式と割合の表が記載されているので是非調べてみて下さい。

 

■相続税評価額とは
遺産には、現金だけでなく、土地や不動産など価格の判断が難しいものもある為、課税価格を算出するにもどうすれば良いかわからないという方もいらっしゃると思います。
そんなときに必要となるのが「相続税評価額」です。
土地や不動産は時価なので、不動産会社によって価格が異なることも多く、正確な金額がわからず課税価格の計算が難しいです。
そのため国税庁の「財産評価基本通達」という定めがあり、財産の種類ごとに細かい評価方法が決められています。

 

■財産評価額

財産の評価額を定める計算式は、財産の種類ごとに異なっており、不動産は土地やマンションなどさらに細かく分かれており、複雑な計算が必要になってきます。

土地は自己所有している土地なのか、借地権のついた土地なのかなど、土地とひと口に言っても種類がとても細かいです。
また、市街地やそれ以外の場所にあるのかという違いでも評価は変わってきます。
マンションは、土地や家などの不動産とは異なり、マンションの借り主(入居者)がいて入居者の権利にあたる部分を差し引くため、相続税評価額は低くなるのです。
入居している部屋数はいくつか、自己利用のマンションか否かなどの条件により細かく変わってくるので、計算はかなり複雑になることが多いです。

 

このように不動産の相続税評価額は計算方法がかなり複雑なため、オーナー様の中には、不安を感じる方も多いかもしれません。
不動産の相続が多い場合などは、一度税理士に相談をするのもおすすめです。

 

城東支店 アンサー事業部
原田 雅章

 

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