区分所有物件のリフォーム工程と注意点
弊社では新築時からお建物を管理させて頂くケースが多いのですが、中にはある程度築年数が経ってからお建物を管理させていただくケースもございます。
築年数がたっている、いわゆる中古のお建物と言いましても一棟全て管理させていただく場合や、区分所有の物件を管理させていただく場合もあります。
特に区分所有されている中古の物件となりますと、管理をさせていただく際に現況のまま貸し出すことができるのか、リフォームを行う必要があるのか、ご相談をいただくといったケースがあります。
今回は、区分所有の中古物件をリフォームする場合の大まかな流れや、その中での注意点について書かせていただきます。
区分所有のリフォームをご検討されている方の参考になれば幸いです。
まずリフォームの流れといたしまして、
1:お部屋の状態確認
2:管理規約の確認
3:リフォームの見積もり作成
4:建物管理組合・隣接住戸の方への工事申請
5:完工
以上の4点の順で進んでいきます。
それぞれの工程のご説明を下記に記載させて頂きます。
1:お部屋の状態確認
最初の行程といたしまして、お部屋の状態の確認を行い、リフォームを行う箇所とリフォームを行わなくてもよい箇所の判別をおこないます。
2:管理規約の確認
分譲マンションには必ず管理規約が定められており、規約に記載されている内容に沿った内装工事が必要となります。
例としまして、床材の指定や工事実施可能な日時(平日の9時~17時まで)、養生の有無などが挙げられます。
規約に沿った工事を行わない場合、管理組合より工事の中断が命じられてしまうので細心の注意が必要です。
内装工事をご計画の際は、予め管理組合にお問い合わせ頂くことをお勧め致します。
3:リフォームのお見積書の作成
お部屋の状態と管理規約の確認が完了いたしましたら、リフォームにかかるお見積書の作成をさせていただきます。
【注意点】
この時点でのお見積書は現況から判断されたものになりますので、実際に工事を行なっていく段階で追加費用が発生してしまう可能性もございます。
例といたしまして、床下にある水道管やガス管の劣化がひどく、配管の新設工事が必要となってしまう等が挙げられます。
4:建物管理組合への工事申請
お見積書が完成し、実際にリフォーム工事に入る前に、建物自体を管理している管理組合へ工事申請書を提出し、承認を頂く必要があります。
また、工事申請の際には隣接住戸の方の同意書もいただく必要があります。
【注意点】
工事申請書には工事内容を記載する必要があるのですが、工事の際に建物の壁に穴を開けるコア抜きと呼ばれる工事が必要となる際に、管理組合によっては穴を開けられる数が決まっている場合があり、お見積書通りのリフォームを行えなくってしまう場合もあるため、注意が必要です。
5:完工
以上、1〜3の工程を経てお部屋のリフォームが完了いたします。
ここまで、リフォーム工事が完工するまでの流れを大まかに書かせて頂きましたが、実際に行うのはリフォームの施工業者やお部屋を管理している管理会社が行います。
近年では、コロナウイルスの流行に加え、ロシアとウクライナの情勢等により給湯器やエアコンの在庫不足、リフォーム費用の増加が問題となっております。
弊社は管理会社として皆様のお建物の原状回復に携わらせて頂く機会が多く、数多くの内装業者の方々とのお付き合いがございます。
所有されている物件が築年数の経過により入居率が悪くなっている、区分所有の一室を相続したが賃貸として市場に出すか売却するか悩んでいる等、お困りの際は是非一度弊社へご相談ください。
東京本社アンサー事業部 関根陸人