早めの対策が大事!事業承継について
今回は、賃貸経営を行っていく中で重要となる『事業承継』 についてお話しようと思います。
オーナー様の中にはご自身が賃貸経営から退いた後、どのように後継者に任せれば良いのか、今後どうしたら良いのか、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
では、まず初めになぜ事業承継が重要なのかをお話します。
賃貸経営を行おうとする場合、建築資金を金融機関からの借入で調達して、建物と敷地には抵当権が設定されるのが通常です。万が一、オーナー様ご自身が亡くなった場合でも現在の入居者には住み続ける権利がありますし、抵当権が実行され建物が競売にかけられてしまうなど、入居者に迷惑をかけないことが大事になります。更に、賃貸人であるオーナー様が入居者との賃貸借契約を解約するのは容易ではないため、賃貸経営は自分の代で廃業するのが難しい事業です。
亡くなる以外にも認知症などで経営が困難になる場合も考えられます。そのような事態になる前に、事業を承継し入居者に迷惑をかけずに維持することも、賃貸経営者の責任でもあるため事業承継が重要となります。
次に、どのタイミングで事業承継を始めるのが適切かと言うと、事業承継には相当な労力と時間がかかるため可能な限り早めに準備をするのが望ましいと言えます。
もし、ご子息様に承継することが確定していれば、経営状況を共有しなければならないですし、財産目録や借入などの負債目録の用意も必要になります。更に、ご子息様が大家業に携わったことが全くないのであれば、賃貸経営のノウハウを伝えていく必要があるため、少なくとも数期は一緒に実働するなど、相当な期間が必要になってきます。
もし承継までに十分な時間が取れず、上手くノウハウが伝わらなかった場合には、あらゆるトラブルも考えられます。
例えば家賃滞納があった場合、気づかず放置してしまい資金繰りに困ってしまうケースや、建物の必要な修繕に対応が出来ず、入居者から損害賠償請求を受けてしまうケースも考えられます。
このようなトラブルが起きてしまわない為にも、後継者に放任するのではなく、しっかりと情報を共有し、話し合いを行うことが大事になります。
事業承継後の賃貸経営を大きなトラブルが発生することなく円滑に運営していくため、前述でも述べた通り可能な限り早めに行うことをお勧め致します。
事業承継は簡単ではなく、中々取り組みにくいかと思いますので、何かお困りの際にはお気軽に弊社までお問合せ下さい。
城東支店 アンサー事業部
大野駿太