賃貸経営メールマガジン

嫌悪施設とは?

2014/10/30

皆さんこんにちは。本日は黒沼が担当いたします。

 

普段賃貸物件の賃料査定のご依頼や物件のご紹介を受けているハウスメーカーの営業マンの方、建築計画をしているオーナー様とのお打合せの際に、家賃査定金額の根拠となる理由を聞かれる事はよくあります。

「この場所で、この広さならもう少し金額が上げなれないの?」

「何でこの場所で、サブリース(家賃保証)が出来ないの?」などの質問です。

 

賃料査定金額は、主に?計画地?構造?間取り?付帯設備がベースになり、弊社管理物件を含む周辺の賃貸物件(競合物件)の募集状況や成約条件などを加味して、場合によっては現地周辺の仲介業者の方にも聞き取りを行い査定金額を決定していきます。

 

今回は、その中で?の計画地の現地調査・確認の際に、残念ながらマイナスになってしまう要因である『嫌悪施設』についてお話します。

 

NIMBY(ニンビー)という言葉をご存じでしょうか?

 

“Not In My Back Yard”(自分の裏庭には来ないで)という意味の略で、「施設の必要性は認めるが、自らの居住地域には建てないで欲しい」と主張する住民たちや、その態度を指す言葉です。

ニンビー施設のことを日本語では「嫌悪施設」等と呼ばれています。

 

「嫌悪施設」とは具体的には、ゴミ焼却場、火葬場、ガスタンク、下水処理場、火薬類貯蔵所、悪臭・騒音・振動などを発生させる工場、危険物を取扱う工場、高圧線鉄塔、墓地、ガソリンスタンド、その他大気汚染や水質汚濁・土壌汚染の原因となる施設、風俗店など住宅地として不適切、または住宅地には必要ないような施設や、廃墟、刑務所、精神科病院、食肉処理施設、軍事施設、原子力発電所とその関連施設などが該当すると言われています。

 

但し、『嫌悪施設』と感じるのは人により感じ方が千差万別なのも事実です。

客観的な部分よりも査定をする担当者の主観による所が大きいとも思いますが、例えば最寄駅から同じ徒歩圏にあるけれども、北口と南口でどちらかに上記に挙げた施設があり、募集賃料や成約賃料に差が生じていれば、一般的に『嫌悪施設』として認識されており、不人気なエリアという事が言えると思います。

 

数年前より言われていた消費税の引き上げと相続税の改正により建替えや新たに土地の購入から賃貸物件の建築計画をしている方もいれば、中古賃貸物件を買い増しする方も増加しています。

 

所有されている土地の有効活用での建替えであれば、場所を変える訳にもいかないので、不利な条件を緩和するような賃貸条件や設備を考える必要があると思いますし、アパート・マンションといった有効活用ではない方法を検討する必要もあるかと思います。

 

新たに購入を検討されている場合は、不動産業者の担当者でも「どこまで告知の必要があるのか?」悩む事はあるかと思いますし、告知する内容(程度)には、明確な決まりがなく、「お客様の判断に影響を及ぼす可能性がある場合には知らせるべき」という曖昧な基準があるだけです。

 

ですので、物件を選定する際には周辺環境を調べ、『嫌悪施設』の有無や『嫌悪施設』からの距離などについては十分に調べられた方が良いと思います。

 

今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

 

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