賃貸経営メールマガジン

2011年の賃貸市場 vol.3

入居者募集不動産市況
2011/5/6

みなさんこんにちは。

2011年はどのような賃貸が注目を集めるか」シリーズ第3弾、最終章の今回は『シェアハウス』についてお話したいと思います。

近年、若者を中心に密かな人気となっている新しいタイプの賃貸、シェアハウス。

各自、個室の部屋があり一定のプライバシーが守られた上で、キッチンやリビング、洗面所やトイレ、浴室などを共同で使い、他人と過ごすという「シェアハウス」。

都市部を中心に800ヵ所以上と広がっており、入居者は、20代?30代前半が80%を占めているというデータもあります。

これは、ご近所さんのお付き合いが減ってきた現代において、良い傾向といえます。

入居者にとって、コミュニケーション力の向上にもつながりますし、外国人の方達がいれば、異文化交流にもなり視野が広がります。

一人で住むより寂しくないし、タイミングがよければ料理を分けてもらえる、といったメリットもあります。

しかし、デメリットももちろんあります。

養成所や寮と違って、シェアハウスで生活する人々はごく普通の会社員や海外からの留学生、学生など、生い立ちや育ってきた環境、現在の立場、今後の目標も皆それぞれ違います。

だからこそ色々な違いが新鮮であり、また、問題も起こりやすいのです。

共有設備の利用が重なってしまうという些細なことから、生活リズムの違いによる騒音、価値観の違いからいざこざも起こります。

シェアハウスは個人の大家さんが管理していることが多く、さらに、現時点ではトラブル防止のガイドラインなどが定められていないため契約トラブルが増加しているという問題もあります。

シェアハウスに入居してみたもののシェアメイトとそりが合わず、1ヶ月で退去することを決めた入居者が、高額な解約金を家主に求められトラブルになったというケースも起こっているようです。

弊社は、現時点でシェアハウスの物件を管理していません。

物件に、責任を持つ管理担当がいない上でのシェアハウスは、様々な面で問題が出てきます。

トラブルを未然に防ぐためにも、細やかな管理体制が求められますが、弊社スタッフが一緒に住むわけにもいきません。

管理会社が入居に際してのルールを設けても、シェアメイト同士でモメ事を起こしたり、共同部分の清掃がおこなわれなかったりと、入居者によって極端にマナーの良し悪しが出てしまいます。

管理スタッフが、シェアハウス物件のみ巡回頻度を増やすということも難しいため、管理上の対応が難しいというのが現状です。

特徴・特色のあるターゲットを絞った物件が生き残っていくだろうと言われている現代。

地震で不安定な状態が続く今、助け合いの精神を培う環境を増やすためにも、様々な人と接する機会の多いシェアハウスを建築するこは、とてもいいかもしれません。

メリット・デメリットをしっかり考慮した上で、賃貸経営手法の一部として検討されてみてはいかがでしょうか。

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