長期入居を実現するための”QOL重視”の賃貸経営

突然ですが皆様、“QOL”という言葉をご存じですか?
QOLとは「Quality of Life」の頭文字をとった言葉で、日本語では「生活の質」や「生活の満足度」と訳されます。
厳密な定義はないものの、個人がその生活に、肉体的・精神的・社会的にどれだけ満足しているか、という指標です。
医療や福祉の場面でも使用されているこの言葉ですが、住まいを提供しているという意味では賃貸経営も無縁ではありません。
今回は、株式会社AlbaLinkが行った「QOL(生活の質)が下がる家の特徴ランキング」をご紹介しながら、QOLという切り口での賃貸経営についてお伝えいたします。
出典:【QOL(生活の質)が下がる家の特徴ランキング】男女500人アンケート調査
https://albalink.co.jp/realestate/house-with-a-lower-qol/
◆ 入居者が感じる「QOLが下がる家」とは?
調査では全国500人の男女を対象に「QOLが下がる住まい」について尋ねたところ、
上位には以下の特徴が挙げられました。
[QOLが下がる家の特徴]
1位:日当たりが悪い
2位:断熱性能が低い
3位:壁が薄い
4位:古く設備が劣化している
5位:湿気がこもりやすい
ご覧のように、建物の構造によって快適性を失われていると感じることが多いようです。
特に昨今は異常なレベルの猛暑などが増えたこともあり、快適性に大きく関わる「断熱性能」や「湿気のこもりやすさ」「設備の新しさ」を重視する方が多いように感じます。
これらの満足感は住み続けたいと思える物件かどうかを左右する大きなポイントとなっています。
◆ QOL低下の背景にある「選ばざるを得ない理由」
ではなぜ、こうした不満がある物件に入居したのか。回答の多くは「予算の都合」(50%以上)が最も多く、次いで「立地が良かった」「引っ越しを急いでいた」などが理由に挙げられました。
つまり入居者は「条件に妥協しながら住んでいる」ケースが多いのです。
結果として、入居後には「ストレスがたまった」「体調不良になった」「寝不足になった」といった実害が生じ、長期入居を妨げる原因となっています。
◆ オーナーとして押さえておきたいポイント
この調査から見えてくることは、入居者の生活の質をいかに維持できるかが賃貸経営の安定に繋がるということです。
今回の調査で、「QOLが下がる家には今後絶対に住みたくない」と答えた人は、なんと75.8%もいます。
コストと収益のバランスをみながらにはなりますが、悪条件を放置することが、入居者のQOL低下、さらには退去につながる可能性があります。
物件そのものの性能改善は難しくても、入居者の声を拾い上げ快適に暮らせる工夫を積み重ねることが重要です。
例えば、
- 日当たりが悪くて暗い → 内装工事で明るい印象にする
- 断熱性が低い建物 → 二重サッシや断熱カーテンを追加で設置
- 設備への不満 → 迅速な修理・交換の提案
以上のような工夫をすることで、短期での解約を防ぐ一助になります。
一度住んでもらった人が住み続けたいと思うような工夫をすることが、最大の空室対策になります。
弊社では物件に合わせた様々なご提案が可能ですので、いつでもお気軽にご相談ください。
営業統括本部 開発営業部
川島 公輔