賃貸経営メールマガジン

神奈川県における空室率のなぜ

入居者募集不動産市況地域
2017/8/10

皆様こんにちは。

本日は夏(ナツ)が神奈川県における賃貸アパート・マンションの空室率についてお伝えします。

 

皆様が所有されている物件の街区やこれからご計画をなされようとしている街区の空室率というものに、非常にご興味があることと思います。

 

しかしながら、皆様もお気づきだとは思うのですが、世には様々な空室率が存在します。

では、どのような空室率データが存在するのでしょうか?

大きく下記の4つに分けました。

 

(1)管理会社(サブリース会社)管理戸数からのデータ
(2)賃貸ポータルサイト独自のデータ
(3)総務省統計局『住宅・土地統計調査』等によるデータ
(4)各調査会社が算出する独特かつ特徴的なデータ

 

各新聞・機関紙面、報道機関がこれらを引用しお伝えしています。

弊社もお客様からご相談いただき、市場調査を行う上で上記のようなデータを勘案し、活用いたします。

 

しかし、弊社管理会社目線でも解釈によって各空室率データで実態が読み取りやすいもの、読み取りにくいものがあります。今回は上記(4)について各報道機関等に解釈の違いの大きさが散見されますので、触れていきます。

 

神奈川県の賃貸アパートの空室率が35%越え!?』

 

これを目にした当時を振り返ると私の所属する神奈川支店では実感のない数字でした。しかも、インターネットサイト等も含めると多数の記事が掲載されており、衝撃を覚えました。実際に私自身にも金融機関等やオーナー様からの実態の問い合わせがありました。

 

これを報じた紙面・報道・インターネットサイトは某調査会社が公表する空室指標を引用しての記事がほとんどでした。

 

皆様が想像する空室率はまず下記のようなものであると思います。

 

【一般的な空室率の場合】

一般的な空室率の場合のイメージ図

 

しかしながら、この某社の空室指標の算出方法は皆様が想像する空室率とは似て非なるものであり、非常にユニークであります。

 

某社空室指標 = 空室戸数÷募集中建物の総戸数

 

満室稼働の建物の戸数は算入されず、単純な空室率ではないことがわかります。

 

図にしますと、下記のようなイメージです。

 

【某社空室指標の場合】

某社空室指標の場合のイメージ図

 

某社空室指標の概念ですと同じケースで空室率が倍になってしまい、皆様の知りたい純粋な空室率でないかもしれません。

ちなみにこの某調査会社が公表している空室指標の単位はポイントで%ではないのですが、各報道等の記事では%が使用されています。

混同してしまいがちなので、留意が必要です。

 

若干の違和感を感じますが、ただこの空室指標が示すものは考えさせられるものがあります。

私の個人的な見解になってしまいますが、この空室指標の算式構造からすると満室経営ができている好条件の建物と空室が目立つ建物(収益性のみを考えた立地が不向きなアパート・相続税対策のためだけの郊外のアパート・築古のアパート)の二極化が進むとこの空室指標の数値は大きくなりやすいと考えます。

 

神奈川県においてこの空室指標が急上昇した要因としては、最寄り駅10分以上で総戸数10戸前後かつ10??17・8?の賃貸収益アパート棟内で3?4部屋空室のある建物が急増していることがあげられると思います。

 

神奈川県では東京都内と比較しワンルーム規制が指導要綱止まりで条例化が進まず実効性が緩いので、まだまだ収益性重視の収益アパートが増加し続けております。

一方でしっかりと長期計画された賃貸計画も豊富で満室経営している物件も多く、二極化が激しくなっています。

 

このような指標として参考にしていただければ有益なデータであるかと思いますが、単純な空室率としては、かなり高い数字になってしまい、皆様が思っている計算が難しくなるかと思います。

 

空室率というものは非常に大切でありますが、このようにそれぞれの空室率の本質を見定めなければならないと考えます。正しい使用方法がわからないままですと、せっかくの好条件のご計画地或いは物件情報を取得した際に見過ごしてしまい、数字に躍らされることになります。

 

このようなマクロ的な指標数値に加え、やはりその都度タイムリーに行う街区ごとの市場調査が大切だと考えます。

ご計画の際等、賃貸市場でご不明な点がありましたら、いつでもご相談ください。どこに何をどのようなものを建てればよいのかご提案させていただければ幸いです。

 

長文最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

 

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