賃貸経営メールマガジン

減る学生需要 その中身と対策

入居者募集不動産市況
2016/12/1

皆さんこんにちは。本日は夏(ナツ)が担当します。

 

早いもので来年の不動産賃貸業の繁忙期もすぐそこへ迫っています。

今年の繁忙期がついこのあいだのように感じます。

そこで、今年の繁忙期を振り返りつつ学生需要について焦点を当ててお伝えしていきたいと思います。

 

弊社管理物件へ客付して頂いている仲介業者様へ、営業に訪問した際に今年の繁忙期の来客状況を伺うと、一般客の減少は見られないものの学生来客数が著しく減少しているため、特に学生需要を主とした賃貸仲介業者様が苦戦を強いられたようです。

 

需要が減少しますと、当然ながら賃料相場が下落傾向に向かいますので、学生需要だけに絞っている或いは学生需要に期待している賃貸オーナー様にとっては死活問題であります。

対策を立てなければなりませんが、需要減少の要因や新しい需要の可能性を詳しく知らなければ対策が難しいかと思います。

 

学生需要減少の要因は人口構造・産業構造・社会構造等が大きく変わる中

出生率の低下→人口減少→高齢化→学生数減少

 

の流れを受けていることは容易に想像できますが、中身を見ますと学生需要の減少は学生数減少が起因するものだけとは限らないことがわかります。

 

学生需要減少の要因は主に二つで、前述のとおり少子化ともう一つは一人暮らしをする学生が減っていることです。

少子化については社会構造に左右されることですから、対策は政府にお任せするとして、ある機関誌によりますと一人暮らしを諦めざるを得ない学生は親の意向が非常に強いようです。

 

ある仲介業者様によりますとこれは『親の収入低下が要因で、一昔前だったら、通学時間が片道1時間以上かかる場合、交通費との兼ね合いで一人暮らしの賃料の方が少し高くても、学業に専念しやすいよう利便性を優先し一人暮らしをさせる傾向が強かったようだが、現在はシビアに賃料の方が高ければ、ほぼ実家からの通学を選択されてしまう』とのことでした。

 

また、全国大学生活協同組合連合会の調査によりますと下宿生(一人暮らし)への仕送り金額も減少しており、学生全体のアルバイト就業率が調査を開始した2008年以降最も高い就業率になったそうです。

これにより、大学近隣の学生需要を見込まれたアパートだけではなく、アルバイト先との中間地点のアパートを選択されたりと、必ずしも大学近隣を選択するとは限らず学生の需要は少し広範囲に散ってしまっている傾向もあるようです。

 

そして、学生需要を見込んだアパート経営では入居者退去時期の落とし穴があります。

4年生の大学で在学中の4年間は安泰であると油断していないでしょうか?

弊社管理物件の学生入居者の方で、卒業に伴う退去以外で昨今増加しているのが、

 

●在学中に通学するキャンパスが変わり、引っ越しを伴う退去

●4年生で授業数が格段に減り、通学回数が減り実家からの通学変更に伴う退去

 

これらは、比較的9月?11月の繁忙期前に突然訪れることがあり、この場合学生が入居される3月中旬?下旬まで空室リスクが増加します。

 

対策としては、設備等で物件の魅力を増加させ競合物件との差別化を図ることはもちろんのこと、例えば予めフリーレントをつけ学生需要の先取りや敷地に余裕がある場合バイク所有者の需要獲得を狙ってみる等の別の需要を考察された方がよろしいかと思います。なお、外国人留学生が現在も増加傾向にあることから、その辺りの需要に対応していくことも視野に入れて頂きたいと思います。

 

弊社では他にも案件毎に具合的対策を考案しております。

些細なことでも結構ですので、お困りのことがございましたら、お気軽にお申し付けください。

 

最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。

 

 

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