賃貸経営メールマガジン

喫煙者と原状回復負担ガイドライン

東京ルール・原状回復
2016/11/9

こんにちは、今週担当の清水です。

四年後の東京五輪・パラリンピック開催に向けタバコ1箱価格を1000円以上にと申し入れた自民党議連に対し、菅官房長官が受動喫煙防止の法整備の良い機会だと応じたと、先月時事ニュースにありました。毎日一箱吸う人ならタバコ代で年間約36万円の出費。

非喫煙者の私には驚きの額です。愛煙家のたばこ税は上がる一方なのでしょうか。

 

健康増進法の後押しか社会情勢も健康志向に舵をきり喫煙者は年々減少していますが、賃貸住宅における部屋での喫煙がもとで原状回復の修繕負担をめぐりトラブルに至るケースは相変わらず減らないのが現状です。

 

対象の賃貸住宅が全面禁煙か、クリーニング代(消毒費)は借主負担とするなどの有効な特約を定めていた場合を除き、国土交通省の策定する『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』に沿って負担範囲を判断していきます。

 

喫煙自体は善管注意義務違反にはあたりません。ここで判断されるのは、まず?『通常損耗の範囲であるかどうか』です。原状回復において通常生活を送る上で生じる通常損耗の負担範囲はオーナーであり、借主へ負担させることはできません。クリーニングで除去できる程度のヤニ等については、通常損耗の範囲であると考えられます。

クリーニングで除去できない変色や臭いが付着してしまっている場合には、通常損耗の範囲を超えると考えられます。

 

次に?『経年変化(自然損耗)』を判断します。クロス(壁紙)の減価償却は6年と決まっています。入居時のクロス経過年数とその後の入居期間に応じ精算することになります。

ただしガイドラインでは『(クロスが)経過年数を超えた物件であっても借主はなお善管注意義務を負い、貸室に損耗を与えた場合、例えばクロスを張替える費用(工事費や人件費等)につき、借主負担となる場合がある』としています。

 

最後に?『故意・過失・善管注意義務違反による損耗』の観点です。

入居者の住まい方、使い方次第で発生したりしなかったりすると考えられるもの(例:タバコの焦げ跡)や、その後の手入れ等入居者の管理状態が悪く損耗が拡大したと考えられるものは、入居者の負担すべき費用の検討が必要としています。

 

主にこれらの観点を総合判断することになりますが、客観的、合理的に負担割合を導き出すことは非常に難しく、また相手がある事ですから双方の見解を加味しながら慎重に行われて然るべきです。

経験豊富な管理会社や的確な判断ができる修繕業者がパートナーにいると安心です。

入居者の立場にしたら嗜好品であっても賃貸住宅に住む以上、部屋ではタバコを吸わないのが何よりの負担回避術と言えそうですね。

 

 

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