賃貸経営メールマガジン

リノベーションニーズの意外な事実

リフォーム・リノベーション建築計画
2019/7/25

 

賃貸物件を運営していくうえで、どのような物件でもいずれ高い確率で訪れる問題として、

 

・築古になってしまい、古く見られるような内・外観になってしまう
・設備が古く陳腐化してしまう
・間取りが現代のライフスタイルに合わなくなってしまう

 

など、経年が起因する上記の問題にぶつかり、成約期間が長引くことで空室リスクが
高まります。そして、そういった場合の賃料の下落幅は通常よりも大きくなりやすく、
オーナー様にとって大きな課題といえます。

 

そういった際には当然にフルリフォームやリノベーションを施し、手を打つことが
必要になってきます。
ちなみに今更ながら皆様ご存知かと思いますが、リフォームとリノベーションの違いを
ご存知でしょうか?
知っているようで、知らないという方や何となくでしかその違いを認識していない方が
意外に多く感じますので、下記にその違いを記載したいと思います。
(実のところ、私自身も以前までリフォームのグレードアップ版がリノベーションとしか
思っていない一人でした)

 

最初に申し上げてしまいますと、実は建築を管轄する国土交通省(国)などで明確な定義を
定めているということはなく、違いがわかりにくく腑に落ちません。
ですが、何とか腑に落ちる違いはないか探してみました。
リノベーションを取り扱う様々な企業が加盟する一般社団法人リノベーション協議会では、
その曖昧さを明確にするため下記のような定義を作ってくれていました。
前述の協議会HPよりそのまま抜粋致します。

 

【リフォーム】
原状回復のための修繕営繕不具合箇所への部分的な対処

 

【リノベーション】
機能、価値の再生のための改修
その家での暮らし全体に対処した、包括的な改修

 

つまり、リフォームは傷や汚れ、故障等の不具合を新築当時に戻すにとどめる事。
リノベーションは『その家での暮らし全体に対処した包括的な改修』ということですので、
まったく別の姿に造り変えてしまうという事も視野に入れた改修と言えるのかと思います。
と、解説してみましたが、ほぼ皆様がイメージしているような内容かと思います。

 

改修の規模がリフォームとリノベーションでは、やはりリノベーションの方が大きくなる
可能性が大きいですから、改修に係る費用も当然にリノベーションの方が高くなりやすい
という違いもあるでしょう。

 

しかしながら、賃貸物件は賃料の維持をして資産としての価値を保全しなければなりません
ので、設備が古くなって現在のニーズに合わない陳腐化や間取りが現在のライフスタイルに
合わなくなった場合、リフォームのみでは賃料の維持・資産の保全は難しくなります。
外観は塗り替え等のリフォームで原状に復す程度でよろしいかもしれませんが、
『その家での暮らし全体に対処した包括的な改修』のリノベーションを施す方策で、
最新の設備・現代のライフスタイルに合った間取りへの変更が効果的かと思います。

 

そして、そのリノベーションの間取り変更ニーズについて、意外な事実の記事を見ました。
某社のリノベーションを施した住宅において、約56%があえて『部屋数を少なくする』
という間取り変更を採用しているようです。

 

例えば、6.0畳のDK 、4.0畳の洋室が2つのような2DKの間取りの場合、あえて洋室を
1つ無くし10.0畳のLDKと4.0畳の洋室の1LDKといった、一部屋が狭々しい2DKから
部屋が少なくなっても空間が大きくなるような1LDKに変更するといったカタチのお部屋が
流行しています。

 

昨今の新築賃貸物件の事例を見ても同じようなことが言えます。
日頃、オーナー様や建築会社様からのご依頼で、様々な相談依頼を頂きますが、
専有面積が40㎡前後で2DKという間取りはほとんど見なくなりました。
それよりも、前述のような1LDKが主流となっており、実際の運営上の成約率も高く感じます。

 

ただし、1つ注意点があります。
1LDKの入居人数はせいぜい2人入居でありますので、1つの空間が広すぎてもいたずらに
賃料が上がり過ぎる、もしくは、専有面積のわりに賃料が上がらない可能性が高いです。
必然的に成約率が悪化または思うような収益が取れないという状況に陥ります。

 

例えば、専有面積が60㎡前後で、LDKが約20.0畳、洋室が約8.0畳の1LDK等です。
(わかりやすく極端に表現しています) なかなか、お目にかかりませんが、まれにこういった
間取りのご相談があります。この場合は、普通に2LDK(LDK14.0畳、洋室6.0畳×2)をご計画
できる専有面積ですので、難しく考え過ぎずにご計画されることをお勧めいたします。
空間を大きくし過ぎてしまうと、今度は使いづらく無駄になってしまうということです。

 

他にも部屋数を少なくした方が良いケースや逆に部屋数を保った方が良いケースがあります。
リノベーションや新築計画の際に迷われた場合は、いつでも弊社へご相談ください。
市場の調査から現在のニーズをお伝えさせて頂きます。

 

神奈川支店 アンサー事業部
夏 啓安
 

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