賃貸オーナー様が知っておきたい、区分所有の法改正
分譲マンションの一室を賃貸に出しているオーナー様に大きく関わる法改正として、今年2026年4月に区分所有法の改正がありました。
現在、日本のマンションでは「建物の老朽化」と「居住者(所有者)の高齢化」という、いわゆる「二つの老い」が問題となっています。建物の老朽化が進む一方で、所有者の高齢化や相続などによって、総会への参加や所有者間の合意形成が難しくなり、必要な修繕や建替えの検討が進まないケースも課題となっています。
こうした状況を受け2026年4月、マンションの管理や再生を円滑に進めるため、改正区分所有法などの関連法が施行されました。区分所有法の大きな見直しは2002年以来、約23年ぶりです。
今回の改正では、マンションの管理に関する決議の仕組みなどが見直され、必要な修繕や管理の意思決定を進めやすくするための制度が整備されました。実際にご自分で住まわれてないマンションであっても、建物全体の管理方針や将来の修繕計画は、賃貸経営に関わる重要な情報です。今回は、主な変更点とオーナー様が確認しておきたいポイントをご紹介します。
マンションの管理に関する決議は、原則としてこれまで全区分所有者を基準とする仕組みでしたが、集会に出席した区分所有者とその議決権を基準とする仕組みに見直されました。特別決議では、区分所有者総数と議決権総数のそれぞれ過半数の出席が必要ですが、出席者での多数決を基本とすることで、必要な修繕などの意思決定を進めやすくなります。また、裁判所の手続きを経ることで所在不明の所有者を決議の母数から除外できる制度や、管理不全の専有部分・共用部分に対して裁判所が管理人を選任できる制度も新設されました。
また建替え決議に必要な賛成割合は、原則として従来どおり5分の4ですが、耐震性不足や火災安全性の不足、外壁剥落の危険など、一定の客観的事由がある場合には4分の3に緩和されます。また、政令で指定された災害によって建物が大きな被害を受けた場合などには、特例として3分の2で決議できる仕組みも設けられています。
上記の法改正により、より円滑に修繕や維持管理が進みやすくなります。
修繕が進めば資産の維持管理につながる一方で、修繕積立金の増額や一時金の負担が生じる可能性があります。また築年数の古いマンションでは、建替えなどの決断がされやすくなったといえます。
これらの変更により、長期的な賃貸計画を立てていたとしても管理組合の決議によって計画にズレが生じる可能性が高くなり、賃貸オーナー様としては管理組合への積極的な関与が重要となります。
マンションの管理や再生に関するルールが見直された今、所有する建物の将来を把握し、建物全体としてどのような管理をしていくかを積極的に考えることが重要になります。
弊社では、「将来の修繕費負担が心配」「このマンションを今後も長く保有していくべきか」など、分譲マンションでの賃貸経営に関するご相談も承っております。
何かお困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
神奈川支店 賃貸営業部
川島 公輔




































































































































































































